永住申請は、どのタイミングでするべきか。
永住以外のビザは、全て在留期間の更新が必要です。
そのため永住申請をしたい方のご相談で、「次の更新時に永住に変更したい」というものがあります。
何度も手続きをするのが面倒なので、更新のタイミングで変更したい、と思われるのでしょう。
しかし、これはお勧めできません。
コンテンツ
永住の申請は他の変更手続きとは異なる。
ビザに関する手続きは「出入国及び難民認定法」という法律で定められています。
この法律の中に「在留資格の変更」に関する事項が書かれたものがあります(第20条)。
しかし永住への変更手続きは、ここには含まれていません。
別の条文(第22条)に「永住許可」として書かれています。
永住についての手続は、他の在留資格の変更手続きとは区別されています。
永住の要件については、こちらを参考にしてください。
在留期限が近いのに永住申請をするリスク
ビザの期限の更新は、在留期限の3ヵ月前から申請できます。
「更新のタイミングで永住申請をしたい。」という方の多くは、在留期限の2~3ヵ月前に相談されることが多いです。
しかし永住許可の審査に必要な時間は、目安として6ヶ月~1年です。
目安ですので1年以上かかることもあります。
永住申請は、他のビザに比べて長期間待つことになります。
では、もし結果を待っている間に在留期限を迎えてしまった場合、どうなるのでしょうか。
この場合今持っているビザを失います。
そうなると出国しなければいけなくなり、そもそもの永住の要件を満たさなくなってしまいます。
また再度日本で暮らしたい場合、在留資格認定証明書の交付からやり直すことになります。
再度ビザを取り日本に来たとしても、永住の要件である日本の滞在期間はリセットされますので、また必要な期間待たなければいけません。
永住の申請は在留期限までに余裕のある時にしましょう。
在留期限が近いタイミングで永住申請を考えるのなら、まず先に更新手続きをしましょう。
現時点では在留期間3年以上を付与されている人しか永住申請はできません。
もし何らかの理由で更新をしたら在留期間が1年になってしまったら、次の更新まで待ちましょう。
3年以上の期間をもらえたら、なるべく早く、遅くとも在留期間が1年以上残っているタイミングで永住申請をして下さい。
永住は収入や納税状況も重要です。
日本に長く滞在していれば永住がもらえる、と考えている方もいらっしゃいます。
しかし永住申請は日本にいる期間以外にも、収入や年金や納税の未納がないかなど、様々な要件があります。
申請をするタイミングで他の要件も満たせているか、しっかり確認してから申請しましょう。
特に申請前3年以内に転職等している場合、年金等の支払い漏れがあることもありますので、十分確認して下さい。
払い漏れがあり、後からまとめて払うことは可能ですが、永住申請の際にはマイナスになります。
期限通りに支払っているか、も審査されるからです。
もし後からまとめて払った場合は、しばらく期限通りに払って実績を作ってから申請しましょう。