宿泊施設を運営するには営業許可や届出が必要です。

現在宿泊施設を営むための許可や届出は、以下のように分かれます。

  • 旅館業法に基づく営業許可
  • 特区民泊 (国家戦略特別区域法に基づく旅館業法の特例 )
  • 住宅宿泊事業法(民泊新法)による届出

ここでは基本となる旅館業法について説明します。

旅館業法に基づく営業許可を取得する場合、旅館業法以外にも施設のある地域の条例や、建築基準法、消防法に適合している必要があります。

目次

施設の種類

旅館業法では、下記4種に分かれます。

  • ホテル営業  →  洋式の構造及び設備を主とする施設を設けてする営業
  • 旅館営業   →  和式の構造及び設備を主とする施設を設けてする営業
  • 簡易宿所営業 →  宿泊する場所を多数人で共用する構造及び設備を設けてする営業
  • 下宿営業   →  1月以上の期間を単位として宿泊させる営業

これまでホテル営業、旅館営業は客室数などの規定がありましたが、改正により「簡易宿所営業および下宿営業に該当しないもの」となりました。

宿泊施設が営業可能な地域か?

宿泊施設はどこでも営業できるわけではありません。

建築基準法により宿泊施設の建築ができない用途地域が決められています。

宿泊施設の建築が可能な用途地域は以下になります。

  • 第一種住居地域(※3,000㎡以内のものに限る)
  • 第二種住居地域
  • 準住居地域
  • 近隣商業地域
  • 商業地域
  • 準工業地域

上記以外の用途地域では宿泊施設の営業はできません。

また近隣に学校等の施設がある場合、学校等への意見照会が必要です。

構造設備の基準

宿泊施設として営業するためには、施設内に定められた設備を整えたり、客室面積などを定められた基準に合わせる必要があります。

客室については、旅館業法で以下のように定められています。

ホテル・旅館営業寝台を設置する場合:9㎡以上/客室
寝台を設置しない場合:7㎡以上/客室
簡易宿所営業33㎡以上
※ただし定員10名未満の場合は定員数×3.3㎡以上

また客室には窓が必要で、客室面積の1/8以上の採光面積を取らなければいけません。

施設の定員は寝室面積により決められます。

ホテル・旅館営業寝台を使用する場合:4.5㎡以上/1名
和式寝具を使用する場合:3.3㎡以上/1名
簡易宿所営業寝台を使用する場合:3.0㎡以上/1名
和式寝具を使用する場合:2.5㎡以上/1名
階層式寝台を使用する場合:2.25㎡以上/1名

必要な設備としては洗面やトイレ、浴室の設置が求められますが、形状や必要な数は各地の条例により異なります。

例えば京都市であれば、浴室は定員10人につき1ヵ所、洗面、トイレは定員5人につき1ヵ所、など決められています。

玄関帳場も旅館業法では設置が必要となっていますが、条例により求められる基準が変わります。

京都市であれば、通常の施設内玄関帳場の他に代替設備を設けたり、施設外玄関帳場を設けることも可能となっています。

営業者の義務

宿泊施設の営業者は宿泊者名簿を備えなければいけません。

これは必ず必要です。

施設を清潔に保ち、衛生面にも気を配る必要があります。(不衛生な宿泊施設はイヤですよね。。。)

また伝染病や違法行為、満室の場合など定められた理由以外で宿泊を拒むことはできません。

手続き面では、法人で許可を取得している場合、法人の名称や代表者等に変更があった場合は届出が必要です。

また増改築をするときは事前に担当窓口に相談をしましょう。

増改築で旅館業法等で求められている基準に合わなくなる場合もあります。

着工前に図面など資料を持って相談し、必要な手続きを取ってください。

カーテンや壁紙の張替など、ちょっとしたリフォームであれば旅館業許可については問題ありませんが、消防法の基準に合わなくなる可能性がありますので、材質など注意してください。